低利率信用度は銀行にメリットあり
商業手形割引の取引をする際に一般論として考える手形割引業者と銀行のメリットとデメリットというのを整理してみました。
商業手形というのは支払期日が来て、はじめて成り立つ決済の方法となりますが、振出人にとってはとてもメリットの高い支払い方法として成り立っています。
しかし、受取人においては支払期日が来て、初めて取引金額の正額を受け取ることになり、振出人が不渡りとなれば水の泡となります。
また、期日よりも前に現金化をする上では正規の金額で受け取ることは出来なく、審査の上で判断された割引がなされた手数料を引かれて現金を受け取ることとなります。
その手形割引業者と銀行の大きな違いというのは断然、利率の上では銀行という金融機関よりも勝るところは無いといっても過言ではありません。
それだけ、中央銀行である日本銀行に近い銀行が取り扱う商業手形の割引率というものが業者とは大きく違ってきます。
利率が違うと、手数料金額が変わるために低利率の銀行では3%からの利率で取り扱うことがありますので、手形割引業者では4%程から9%の幅で業者や銘柄によって大きく異なってきますので、利率の面ではかなり銀行に優位となる点が大きいと言えます。
但し、最近では利率だけの面であれば、3%や5%程の低利率の手形割引業者も増えてはいるので、調べてみたら銀行と変わらない利率というのもあるかと思われます。
利用度合いや可能性は断然手形割引業者に軍配
銀行では利率の年では大変優位な点というのは理解できましたが、実際に取引や審査という面では審査に落ちたという企業が銀行では大変多く、せっかくの低利率というものがほとんど利用も出来なかったという声も大変多く聞くことがあります。
それというのは銀行では振出人だけでなく受取人の信用状況なども加えて審査対象となっているのが殆どとされています。
そのため、手形が超一流企業であっても受取人の信用状況が芳しくないとしたら審査に大きなダメージを与えると言っても不思議ではないのです。
銀行はあらゆるリスクを排除し、健全な債権の回収を図りますので、博打のような事はしないのです。
しかし、その反面である手形割引業者では振出人の信用状況だけで審査をするところが殆どなので、有名銘柄などとなれば審査をクリアすることが多いです。
従って、利率と利用度の高い可能性を見出していけば、利用度の高い手形割引業者の方が業者によっては大変メリットの高い選択となる可能性が大きいと言えます。